透析室で働く臨床工学技士に聞きました。

みなさん、こんにちは
今回は実際に現場で働いている技士さんに正式に取材し、透析の仕事内容について教えてもらいました。
姫路聖マリア病院 臨床工学課 田靡(タナビキ)先生

インタビューに答えて下さった田靡先生
Q.なぜ、臨床工学技士になろうと思ったのか教えて下さい。
A.私の親戚が臨床工学技士と知り合いで、その親戚から臨床工学技士という職業について教えてもらったのがきっかけです。また、ドラマ「医龍」で心臓手術のシーンで臨床工学技士が活躍しているところを見て、憧れを持ちました。
Q.透析業務のやりがいについて教えて下さい。
A.患者さんとのコミュニケーションは楽しい反面、難しい部分もあります。入職して間もないときに、ある患者さんに治療条件の変更について説明したときに、なかなか理解してもらえなくて苦労したことがあります。そのときは1年目で、「自分がやらなくてはいけない」という気負いもありましたし、なんというか、コミニュケーションの難しさを感じました。
それでも、患者さんから「いつも、ありがとうね。」と言われたり、「顔を見ると元気になるよ」と言われたときに、仕事をやっていてよかったなと思います。つい最近も、急性腎不全の患者さんが病院に入院してきたことがありました。その患者さんに対して医師と治療方針を話し合いながら人工透析を行ったのですが、数日後、元気になって退院していったのを主治医から聞いたときも仕事をやっていてよかったなと思いました。
Q.今、現在、透析室のスタッフで取り組まれていることがあれば、教えて下さい。
A.昨年から、患者さんも参加した形の防災訓練の企画と実行に取り組んでいます。地震などの災害が起きたときの対処方法について、患者さんにあらかじめ体験をしていただけることが、いざというときには必要だと思うからです。
今年6月の大阪北部地震のときに、姫路市では震度4だったんですけど、地震直後にすべての医療機器の安全確認を行いました。看護師さんは患者さんの安全を第一に確認するのですが、臨床工学技士は医療機器が安全に動作することを確認することが、ひいては患者さんの安全を守ることになると思います。
また、当院ではバスキュラーアクセス(※1)の手術は行わず、他院に紹介する形なので、迅速な対応は難しくなります。そこで、バスキュラーアクセスのトラブルを早期発見するためのカルテを独自に作成して情報共有し、早期発見に勤めています。また、異常が疑われた場合に行う超音波検査も臨床工学技士が行うようになりました。
※1:透析患者さんの血管には大量の血液を常に取り出すための手術がなされており、これをバスキュラーアクセス(下図)といいます。これがないと透析治療ができないため、その管理はとても重要です。

患者さんのバスキュラーアクセスのチェックをしています。
Q.仕事のスケジュールについて教えて下さい。
A.私の勤める病院は急性期病院(※2)なので、年に何回かは当直業務があるのですが、普段の仕事はローテーションで行っており、たとえば家族が急病になっても休める体制になっています。
※2急性期病院:救急の患者さんや、重病の患者さんを24時間体制で診療する病院です。
Q.将来の目標について教えて下さい。
A.最近、手術室の勤務に変わりまして、すごく忙しいですが、いずれは学会の認定資格をとっていきたいと考えています。
Q、休日はどう過ごされていますか?
草野球をやっています。また、兵庫県臨床工学技士会が主催するセミナーに参加して勉強もしています。
田靡先生。お忙しい中取材に答えていただきありがとうございました。
姫路医療専門学校のオープンキャンパスでは、現場経験豊富な臨床工学技士の先生の話を聞ける機会もありますよ。
また、8月26日日曜日のオープンキャンパスでは「脈波測定装置」を参加者の方に作ってもらいます。

看護師さんが患者さんの状態をチェックするときに使用するパルスオキシメーター(写真)も脈波測定装置と同じしくみではたらいている機器です。
脈波は指の血の巡りを表していて、それをフォトトランジスタっていう部品を使って感知し、電気信号に変えて画面に表示させます。自分の指を電気の視点で見てみませんか?

こんなことをやります(電子工作)

脈波測定装置が完成です。指を回路にあてると画面に波形が表示されます。
姫路医療 臨床工学技士科のオープンキャンパスはこちらをチェック!
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学校名 | 姫路医療専門学校 |
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学科 | ■作業療法士科<昼間部3年制> ■言語聴覚士科<昼間部3年制> ■臨床工学技士科<昼間部3年制> ■言語聴覚士専科<昼間部2年制> ※4年制大学卒業(見込)者対象 |