ヘリウムは声が変わるパーティーグッズなだけではない!実は医療機器にも使われている
こんにちは!
床工学技士科、教員の三村です。

今回のテーマは、「ヘリウム」です。
吸うと声が変わるパーティーグッズのヘリウムですが、実は私たちの生活に欠かせない半導体や医療機器にも使われているのです!
そのヒミツをお伝えする前に、まずは「どうしてヘリウムを吸うと声が変わるのか」を説明しましょう。
ブログをご覧の皆様、「元素の周期律」をご存知でしょうか。
中学・高校で習う、そうそう「水兵リーベ、僕の船…」のアレが「元素の周期律」と言います。
ヘリウムは元素の中では2番目に軽く、速く動くことが可能な物質です。
空気中を音が伝わる速さが340m/sなのに対し、なんとヘリウム中だと…
約3倍の960m/sで音が伝わります。
そのため、ヘリウムガスを吸って肺から出すと、空気の3倍ほど速く音を伝えるので、声道の中を伝わる音の速さも3倍ほど速くなります。
そうすると、音の振動数が大きくなり、音が響きやすい高さが変わっていくため、高い声になって聞こえてくるんですよ!
そんなヘリウムですが、安定した元素のために無色・無味・無臭・無毒・不活性という特徴があります。
不活性と聞くと難しいですが、化学反応を全くおこさないという意味になります。
ですので、引火や爆発の恐れがなく色々な用途に活用できます。
例えば、光ファイバーの原材料となる透明で均一なガラスを作るときや、半導体の製造工程などにも使われます。
医療の分野では、循環を補助するIABPという機器に使用されるバルーンを膨らます気体として反応性が良く(早く膨らます事ができる)、人体に対して毒性が少ないので使用されています。

▲本校にあるIABP(大動脈内バルーンパンピング)
簡単に言うと、心臓の機能を助けてあげる機械です。
本校には、他にも様々な医療機器があります。
オープンキャンパスでも紹介しているので、ぜひお越しください。
お待ちしています!






