夏祭りで感じる「聞こえる」と「聞き取れる」の違いとは?
こんにちは。言語聴覚士科教員の帯包です。

夏祭りや花火大会の季節になりました。
ご家族やご友人と出かける機会も多くなるこの時期、人混みの中で「相手の声が聞こえにくい」と感じたことはないでしょうか?
実は、「音が聞こえること」と「ことばとして聞き取れること」は同じではありません。
会話をしづらくなったことありますか?
夏祭りの会場には、屋台の呼び込みの声や周囲の話し声、BGMなど、さまざまな音があふれているため、誰でも会話がしづらくなることがあります。
私たちは普段、そのような賑やかな環境の中でも、無意識に相手の声に注意を向け、必要な情報を選び取って会話をしています。ですが中には、普段から
「聞き漏らしや聞き間違いが多い」
「雑音の中ではことばが分からない」
といった困りごとを抱えている方もいます。
このような状態は、LiD(聞き取り困難) / APD(聴覚情報処理障害)と呼ばれています。
LiDのある方は、音そのものは耳に届いていても、注意などの高次な認知機能の働きによって、ことばとして明確に理解することが難しい場合があります。
例えば、日常生活では以下のような特徴がみられることがあります。
「周囲が少し騒がしいだけで、会話の内容が分からなくなる」
「相手への聞き返しが多くなってしまう」
「口頭での説明や指示を一度で理解しにくい」
聞き取りにくい原因って一つなの?
もちろん、聞き取りにくさの原因は一つではありません。
疲れや体調、周囲の環境、注意の向け方など、さまざまな要因が関係しています。
気になる症状がある場合は、専門機関へ相談することが大切です。
このように、音として耳に入る(聞こえる)ことと、その内容を正確に理解する(聞き取る)ことは異なります。
この夏、にぎやかな場所での会話を通して、ただ耳で聞くだけではない「聞く力」や「脳の働き」に少し注目してみてはいかがでしょうか。
言語聴覚士は、ことばだけでなく、「聞こえ」や「コミュニケーション」、そして「飲み込み(摂食嚥下)」に関する支援も行う専門職です。
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