臨床工学技士とコミュニケーション②
みなさん、こんにちは!
臨床工学技士科、教員のオティムです。
お待たせしました!
「臨床工学技士とコミュニケーション」第2回目です。
~コミュニケーションの壁を超える方法~
前回の記事では、臨床工学技士が必要なコミュニケーション能力について、コミュニケーションが活きる場面を具体的に紹介しました。
今回は、良いコミュニケーションを取るために臨床工学技士が心がけていることを紹介します!

— 専門用語をわかりやすく言い換える —
医療分野は専門用語が多く、患者さんやそのご家族、医療職種間での誤解を生むことがあります。
それを防ぐため、複雑な専門用語を日常的な言葉に置き換える能力が必要です。
例)専門用語:「体外式膜型人工肺(ECMO)」
→ 言い換え:「(患者さんの)肺の代わりに酸素と二酸化炭素の交換を行う装置です。」
— 非言語コミュニケーションの活用 —
非言語コミュニケーションとは、言葉を使わずに情報や感情を伝達する方法です。
言葉だけでなく態度や仕草、表情も信頼を構築するために重要です。
特に言語が通じにくい場面や、患者さんが不安に感じている場合は、優しい目線やうなずきで患者さんに安心感を与えたり、身振り手振りジェスチャーを交えながら説明することで、より直感的な理解を促すこともできます。
例)長時間の検査中に緊張する患者さんに説明をする際も、ただ言葉で話すだけでなく、優しい声のトーンや親しみやすい表情を加えることで、患者さんがリラックスして検査を受けられる環境を作ります。
— 聞く力を鍛える —
良いコミュニケーションの基本は「聞く」ことです。
単に相手の言葉を聞くだけでなく、その背景にある意図や感情を汲み取る力が必要です。
相槌を打ちながらじっくり耳を傾けます。

これらからもわかるように、コミュニケーションは単なる「伝える」だけでなく、「信頼を築く」「安心を与える」と多面的な意義を持っています。
臨床工学技士は、医療機器のスペシャリストであると同時に、コミュニケーションの橋渡し役でもあります。
ただ知識や技術を持っているだけでは十分ではなく、それを伝える力、相手と理解を深め合う力が求められます。
この力は、普段の講義や実習の中で学び、現場での実践力へとつながっていく大切なスキルが磨かれていきます!
次回は、こうしたコミュニケーション能力がさらに重要になる「チーム医療」の場面において、臨床工学技士がどのようにチーム医療の一員としてその役割を果たしていくのか見てみましょう!
どうぞお楽しみに!






