現役のプロが教える!のぞいてみよう、謎に包まれた「手術室」のウラ側
みなさん、こんにちは! 臨床工学技士の三村です。

最近の夏は、猛暑!暑すぎて滅ですね!(はやりに乗ってみました...)熱中症にならないように気をつけて過ごしてくださいね。
さて、みなさんは「体調悪いかも…」と思ったら病院に行きますよね。 そのとき診察室で会うのは、きっと医師や看護師さんだと思います。
でも、病院のさらに奥にある「手術室」に入ったことがある人は、ほとんどいないはず。大抵は「立ち入り禁止」の看板がかかっていますよね。
そのため、手術室で私たち臨床工学技士がどんな風に活躍しているのか、普段は見かける機会がなかなかありません。
手術室の中で働く医療のプロたちにはどんな種類があるのか、そしてそれぞれの仕事内容について詳しくご紹介します!

目次
■ 医師
手術を行う、チームのまさに中心となる存在です。
特にメインで手術を担当する医師を「執刀医(しっとうい)」と呼びます。 そのサポートをする「助手」の医師は、第2、第3の目や腕となって、息を合わせて動きます。
また、患者さんに麻酔をかけ、手術中の呼吸や体の状態をずっと管理する「麻酔科医」という専門の医師もいます。
■ 看護師
手術中、執刀医や助手は目を離すことも、手を止めることもできません。 しかも、手術で使う器械(メス、ハサミ、ピンセット、針、糸など)には、数え切れないほどの種類があります。
看護師は、医師が「今、何が必要か」を先回りして考え、適切な器械をサッと手渡すことで、手術をスムーズに進めるサポートをします。 手術の前に、必要な道具をすべて完璧に準備するのも大切な役割です。
ドラマなどでよく見る、この役割は一般的に「器械出し(きかいだし)」と呼ばれています。
💡 心臓手術の現場では…
奥にいるのが執刀医と助手。そして手前で「人工心肺装置」という大きな医療機器を操作しているのが、私たち臨床工学技士です。
■ 臨床工学技士(ME)
手術室の中は、まさに最新テクノロジーの塊!使われている医療機器はとてもたくさんあります。
1.麻酔科医が使う「麻酔器」や「人工呼吸器」
2.電気メスやレーザーメスなどの「治療用機器」
3.患者さんの血圧や呼吸を24時間見守る「生体計測機器」
これらのハイテク機器の管理やメンテナンスを、一手に引き受けているのが臨床工学技士です。
手術中も医師の指示のもとで機器の設定を行います。準備から片付けまで技術面でべったりと関わり、医師が安全に、そしてスムーズに手術を行うために絶対にいなくてはならない存在です。
最新の科学技術を理解し、メカの特性をバッチリつかむことが求められます。

■ 看護補助
手術で使った物品の片づけや補充、手術室の徹底的な清掃などを行います。看護師さんが患者さんのケアに集中できるよう、現場を支える大切なポジションです。
■ 診療放射線技師
医師は目で見える部分だけでなく、手術中に「X線(放射線)」を使って、患者さんの体の中を透視しながら手術をすることがあります。 そのための機器をセッティングし、ベストなタイミングで安全に照射して、医師が見たい画像パッと画面に映し出すのが、放射線のプロである彼らの役割です。
■ 臨床検査技師
手術中における重要な役割の一つが、「病理診断(びょうりしんだん)」のための準備です。
たとえば、ガンの手術をする場合、そのガンがどれくらい悪さをしているか(悪性度)によって、切り取る範囲が変わることがあります。 そこで、手術中にその組織の一部を少しだけ切り取り、顕微鏡ですぐに検査します。
臨床検査技師は、切り出した組織を顕微鏡でパッと見られるように、すばやく特殊な加工(標本作製)を行います。
※診断自体は、病理医という専門の医師が行います。
最高の医療を届けるカギは「チームの連携」!
いかがでしたか?
「手術」と一言で言っても、ドクターだけでなく、実はこれだけ多くの専門職がそれぞれの強みを活かして関わっているんです。
そして何より大切なのが、職種の壁をこえた「チームワーク」。
手術の前には、「カンファレンス」という治療戦略を練る会議を開くことがあります(医療ドラマでもよく見かける、あの熱いシーンです!)
そこには医師や看護師だけでなく、私たち臨床工学技士や、検査技師、放射線技師も集まり、全員で「手術の方針」や「誰が、いつ、何をするか」を徹底的に話し合います。
また、臨床工学技士が活躍するステージは、心臓の外科手術だけではありません。
整形外科、眼科、産婦人科、泌尿器科など、病院中のあらゆる手術に関わっています。
最近では、
内視鏡手術(カメラを使った手術)のサポート
医師への器械出し業務
手術器具の洗浄・殺菌・消毒
といった業務を専門に行う臨床工学技士も増えています。
これらは、医師から頼まれてやるだけでなく、「もっとこうしたら安全では?」と臨床工学技士側からアイデアを出してスタートすることも多いんですよ。
ただ機械を動かすだけではなく、「患者さんに最高の医療を届けるために、チームの一員として自分に何ができるか」をみんなが本気で考えて動いています。

あなたなら、どの役割でチームを支えたい?
医療の仕事には、本当にたくさんの選択肢があります。
「自分ならどのポジションが向いているかな?」
そんな視点で、これからの進路や将来就きたい仕事を考えてみるのもワクワクしませんか?
医療や最新の機械に少しでも興味が湧いたら、ぜひ私たちの仕事をもっと知ってみてくださいね!
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