手術室で活躍!【人工心肺装置】の仕組みについて
こんにちは。
臨床工学技士科教員のオティムです。

皆さんは、「生命維持管理装置」って知っていますか?
スマホで検索してみると、
大体臨床工学技士とセットで出てくることが多いのですが、
簡単に言うと「患者さんの命を維持するための機械」です。
病院の中にはものすごい数の医療機器がありますが、
その中でもこの生命維持管理装置を扱うのは
医師・看護師以外だと臨床工学技士だけです。
生命維持管理装置はいくつか種類があるのですが、
今日はその中の一つ、
心臓手術で使われる【人工心肺装置】についてご紹介します。
人工心肺装置
▼

人工心肺装置とは?
もしかすると、医療ドラマでの手術シーンで
見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
人工心肺装置は、患者さんの
1.肺(血液中に酸素を取り入れる)
2.心臓(酸素の入った血液を全身に送り出し、酸素が消費された血液を全身から取り込む)
の代わりをしています。
ということは、手術をしている間、患者さんの命を預かっているということです。
とても責任のある仕事ですが、
この機械を扱う人がいないと患者さんの命が助かりません。
医師や看護師とともにチーム医療で手術にあたっています。

人工心肺装置を構成する3つのパーツ
①本体
②人工心肺回路
③モニタ
①本体
装置本体は、以下1~5の機械が集合して出来ています。
1.メインローラーポンプ

心臓の代わりに血液を全身へ送り出します。
2.ベントポンプ吸引ポンプ

心臓の中の血液を吸いとるためのポンプです。
3.回路圧検知器

人工心肺回路の中の血液の流れが滞ってないかをみています。
4.酸素計

人工肺の中に取り込ませる酸素の量を調整します。
5.ポンプコントローラー

下についているツマミを回して血液の流れをコントロールします。
「本体」といっても、実は様々な機械の集合体です。
②人工心肺回路
人工心肺回路とは、患者さんの血液が通る「道」です。
患者さんからチューブを通して出てきた血液は
まず貯血槽というところに貯められ、ローラーポンプの力で流れ出し、人工肺で酸素を取り込んで、患者さんへ戻っていきます。
まさに心臓と肺の代わりをしています。
▼貯血槽

人工心肺装置は、本体にこの人工心肺回路を取り付けることから始まります。
▼メインポンプに回路を取り付け

▼貯血槽と人工肺に回路を接続

▼動脈フィルタに回路を接続

▼貯血槽に回路を接続

▼ポンプに回路を取り付け

これで、ひとまず完成!です。

③モニタ
手術中の患者さんの血圧や体温、
血液中酸素濃度などの数値や
人工心肺装置の稼働状況などを表示しています。
臨床工学技士はこのモニタを見ながら、
手術の進行に合わせて人工心肺装置を操作します。

予定通りに手術が進んでいるのか、
患者さんの状態に変わったところはないか、
など数値や波形などをチェックしながら患者さんを守っています。
この①-③の装置をあえてバンドで例えるとすると、、、
ドラムセット(人工心肺回路と装置本体)
ドラムセット脇PAモニタ(生体情報モニタ)
ドラマー(臨床工学技士)
みたいですね。
心臓手術中、患者さんの生命は、
人工心肺装置とそれを操作する臨床工学技士にゆだねられており、臨床工学技士がいないと手術は成り立たないと言っても過言ではありません。
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