手術室で活躍!命を守る臨床工学技士の仕事とは?
こんにちは。臨床工学技士の藤川です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
突然ですが、皆さんは『心臓手術』ってご存知ですか?
テレビやドラマのシーンになることも多いですが、
実は実際に心臓手術に携わる医療従事者は意外と少ないんです。
そこで、今回は手術室の扉の向こう側をご紹介します。
まず、心臓手術ってそもそも何をしているのかを見てみましょう。
みなさん、心臓には4つの部屋があると理科?で覚えたことがあると思います。
①全身から静脈血が戻ってくる右心房
②肺へ血液を送り出す右心室
③肺から動脈血が戻ってくる左心房
④全身へ血液を送り出す左心室
心臓は、これらの部屋を使って全身に血液を送り出す「ポンプ」の役割をしています。
ではもし…心臓が病気になるとどうなるでしょうか?
全身に血液を送り出すことが出来なくなってしまい、命に関わってしまいます。
では、手術が必要な心臓の病気とは、どんなものがあるのか?
大きく分けると次の4つです。
①心臓の表面の病気
②心臓の内側の病気
③心臓と繋がっている太い血管の病気
④生まれながらの先天性の心臓の病気
平成24年に天皇陛下の心臓手術が行われましたが、
これは①の冠動脈と呼ばれる血管の病気でした。
最近では医療技術の進歩がめざましく、①や③の病気では、可能な限り患者さんへの負担を軽減するために
血管にカテーテルと言われる細い管を通して行うカテーテル治療という治療法が取られることも増えてきました。
▼実際のカテーテル治療の様子
しかし、カテーテル治療ですべて治せるわけではなく、心臓にメスを入れないと治せない病気もたくさんあります。
しかしそのまま心臓にメスを入れると、
心臓は全身に毎分およそ5リットル(!)もの血液を送り出しているので、
とんでもない量の血液が出血してしまいます。
怖いですよね…
なので、一度心臓の血液を身体の外に出し、中を空っぽにして心臓を停めた状態で手術を行うんです。
その間、心臓の代わりに全身へ血液を送るための機械が『人工心肺装置』です。
▼左手前の大きな機械です。操作しているのが臨床工学技士
「心肺」という名前だけあって、「心臓」と「肺」の役割を担っています。
この人工心肺装置は、肺の役割(血液内に酸素を取り込む)と心臓の役割(全身に血液を送り出す)をしてくれている、すごい機械なんです!
この人工心肺業務は、医療機器のことだけではなく、
病気、治療、手術法、全身へ与える影響、手術前後の検査、術後の回復、薬…いろんな知識が必要です。
そして当然手術は一人では行えないので、一緒に働く医師や看護師とのコミュニケーション、信頼関係も重要です。
こう聞くと、難しそうですよね。
でも、これができるようになったら患者さんが助けられるんです。
私が現場にいた頃の記事がありますのでご興味がある方はこちらをどうぞ
私たち一番大切に考えていることは、患者さんの命に対する責任感です。
臨床工学技士としての知識技術、国家試験合格だけではなく
病院で働くルールや患者さんと向き合うマインド、協働するスタッフとの関わりなどを学生に伝えていきたいと思っています。
ご興味を持ってくださった方は、一緒に人工心肺装置に触ってみましょう!
オープンキャンパスでお待ちしています。
▼今後のオーキャンや個別相談会の日程はこちら
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- 【学校名】 学校法人神戸滋慶学園 姫路医療専門学校 兵庫県認可の専修学校 / 厚生労働省指定の養成施設
- 【所在地】 〒670-0927兵庫県姫路市駅前町27番2 tel.0120-616-187/079-226-8115 fax.079-226-8116
- 【交通】 JR姫路駅東口より歩行者専用デッキで徒歩4分
- 【学科】 ■作業療法士科〈昼間部3年制〉 ■言語聴覚士科〈昼間部3年制〉 ■臨床工学技士科〈昼間部3年制〉 ■救急救命士科〈昼間部3年制〉※2024年4月 誕生!