救急医療の現場で活躍していた【看護師とWライセンスをお持ちの先生インタビュー】
ブログをご覧のみなさま、初めまして。
臨床工学技士の藤川と申します。
今年から姫路医療専門学校で働いています。
今回のブログでは、私が病院で経験してきた
臨床工学技士の現場のお話をご紹介しようと思います。
「臨床工学技士ってどこで働いているの?」
「手術室で働く仕事に興味がある」
そんな方にご参考いただければと思います。
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臨床工学技士の前は看護師として働いていた
ドラマで見た救急医療で働く看護師に憧れて
看護の学校を卒業後、日中は血管造影室、夜勤は救急担当で働いていました。
私が臨床工学技士を知ったのは、実は病院に就職してからでした。
当時は臨床工学技士の資格が誕生して間もないこともあり、有資格者が少なく、
臨床検査技師や放射線技師の資格を持っていて3年以上の臨床経験がある方が
プラスで臨床工学技士の資格を取得しているケースが多くありました。
私は看護師でしたが、機械を触ることが得意だったこともあり、
人工心肺装置以外の医療機器にはほとんど携わっていました。
Wライセンスを持っていることで
患者さんにできることが増えた
当時、例えば人工呼吸器のチューブに痰がたまったら看護師が吸引を行い、
法律上は臨床工学技士ができない業務でした(今はできるようになりました)。
急性期医療を一通り経験し、あとは人工心肺装置を扱えたら病院内の医療機器の大半を取り扱えると考え、
臨床工学技士の養成校に1年間通いました。
クラスメイトは、医療機器メーカーで営業をしていた方や人工心肺装置の部品を作っていた方など、
ユニークなメンバーが多くて面白かったです。
病院の中で臨床工学技士が自分一人という時代も
臨床工学技士として救急医療をメインに
手術室や集中治療室などで働いてきました。
ある病院では、臨床工学技士部門の立ち上げも経験しました。
この時は臨床工学技士が自分ひとりで、
そもそも部署がなかったので看護部に入れてもらって、機器管理等は循環器病棟のエコー室で行っていました。笑
臨床工学技士がどんなことができるのか、病院や他のスタッフにとってどんなメリットがあるのかなどを他の医療従事者に知ってもらい、
円滑にコミュニケーションが取れる環境づくりを心掛けていました。
最終的には、15人の臨床工学技士がいる部署になりました。
ここでの経験を活かし、他の病院に移ったときも
臨床工学技士の業務を増やし、技士長として病院の会議に参加していました。
今でも臨床工学技士がいない病院や医療職の方でも臨床工学技士をよく知らないという方もおられます。
このお話は今から10年ほど前のことですが、
手術室内で機器を準備していたときに、看護師さんから業者さんと間違われたこともあります。笑
もっと臨床工学技士を皆さんに知ってもらって、
患者さんによりよい医療を届けたいと思っています。
手術中に医師から信頼される医療機器スペシャリストとは
心臓手術のとき、臨床工学技士は「人工心肺装置」という
患者さんの心臓と肺の代わりをする機械を操作します。
患者さんの命を預かっている責任感もありますが、
私が特に気をつけていたのは「手術後に回復しやすい状態にする」ということです。
人工心肺装置は心臓手術に必要な装置ですが、
人の身体にとっては「異物」になるので、侵襲を最小限にする必要があります。
手術を行う医師から信頼されていると
手術中の輸血のタイミング、薬投与、血圧・温度の管理、血液ガスの管理など
人工心肺装置に関することはすべて臨床工学技士に任せてもらえます。
手術中の患者さんの状態管理が、手術後の集中治療室の滞在期間に関わってくるため、
医師からの指示を待っているだけではなく、
手術の流れや今の進捗を確認し、前もって次の動きを準備しておき
できるだけ手術がスムーズに進行するように心がけていました。
患者さんの病気はひとつとは限りません。
ただ命が助かってよかった、ではなく
患者さんのQOL(生活の質)の向上を考慮するべきだと考えています。
患者さんのその後の人生を守るのも臨床工学技士の役目です。
▼現場時代の藤川先生
ほとんどの患者さんは人生で初めて手術台に上がる
そんなとき臨床工学技士として大切にしていることとは
医療従事者として、それぞれの専門性を活かして働くことは大切ですが、
私はそれ以上に「他人に優しくあること」が重要だと考えます。
心臓手術は、ほとんどの方は人生で経験することがありません。
自分にとっては何度もしている手術でも、
患者さんにとっては人生で初めて手術台にあがる訳です。
その気持ちを忘れないことが臨床工学技士にとって
大切なのだと思います。
学生さんには、教科書だけではなく現場をイメージできる話を伝えたい
国家試験に合格するためには教科書に書いてあることをこなすことは必須です。
しかし、教科書通りにいかないことや、今の時代に即した部分というのは
授業で伝えていく他ありません。
私の授業では、現場ではこのように使っているとか私の経験した症例などをお話して、
学生さんに実際の病院をイメージできるようにしてほしいです。
また、臨床工学技士の前に、いち社会人として活躍できる人材になってほしいと思っています。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
皆さんの参考になっていれば幸いです。
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