オープンキャンパスでよく聞かれる質問『先生は何で言語聴覚士になったんですか?』
こんにちは。
専任教員の清田由希です。
言語聴覚士のブログをご覧いただきありがとうございます。
さて、今日は
オープンキャンパスに参加された方からよく聞かれる
『先生は何で言語聴覚士になったんですか?』
にお答えしようと思います。
興味を持つきっかけは人それぞれで、
●看護師以外の医療職を探していた
●コミュニケーションが活かせる仕事を探していた
●国家資格を取って安定の人生を歩みたい
など、いろいろあると思います。
私が高校生の時からどのように考え、
何を選んできたのかをお伝えしますので
これから進路選びや学校選択をされる方のご参考になれば嬉しいです。
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私は九州にある商業高校の家政科に通っていました。
中学から6年間ソフトテニスをしていて、
練習や大会など結構忙しい日々を過ごしていました。
高校2年生の時に『職場体験』をする授業があり、
なんとなく興味があった「介護」と「医療事務」を選びました。
私が『言語聴覚士』を知ったのは高校2年生の秋頃で、
授業中に先生が職業名を紹介してくれたことからでした。
同じリハビリ職の「理学療法士」「作業療法士」は知っていたけれど、
『言語聴覚士って何??』と、
聞いたことがない職種に興味を持ちました。
※当時は、国家資格に認定されてから間もなくて
知名度がそれほど高くはなかったのです。
(でも実は国家資格になる前から仕事自体は世の中にはあったんですよ。)
高校の先生も知らなかった職業だったので
インターネットで情報収集をしました。
調べていくうちに、
人と接する仕事で、
困っている人の体も気持ちもサポートすることができる仕事だと知り、
言語聴覚士の養成校の学校案内を取り寄せ始めました。
実はこの時すでに高校3年生でした。
担任の先生からは、急な進路変更だったので
「聞きなれない仕事だけど、大丈夫?」と、
卒業生に言語聴覚士を目指した人がいないから
あまりアドバイスしてあげられないと言われました。
色々考え悩んでいたときに、母から言われたのが
「やらずに後悔するくらいなら、やった方が良い」
という言葉でした。
担任の先生との三者面談でも
一生懸命、話をしてくれた母の言葉が大きな後押しになりました。
国家試験に受かり、晴れて言語聴覚士として働きだしました。
その時勤めていたのは内科とリハビリテーション科があった病院で、
3歳から100歳以上の方までいろんな年齢層の患者さんを担当していました。
職場では、同じリハビリ職の
理学療法士や作業療法士とも一緒に働いており
言語聴覚士は5人ほどいました。
(このうち2人が子ども+成人(大人)を担当し、私がその一人でした)
この病院を選んだのは、その地域で子どものリハビリをしている病院が他になかったからです。
いろんな事に挑戦したい気持ちと、
お子さんの発達のサポートがしたいという思いからこの病院への就職を決めました。
この病院では入院・外来どちらもありましたが、
昼間は入院の成人患者さんを中心にリハビリし、
小学校や保育園が終わった頃の夕方に
外来で来る子どもさんをリハビリしていました。
日によって異なりますが
平均したら1日に6人くらいの患者さんと接していました。
担当していた主な仕事内容としては、
・嚥下(えんげ)訓練(飲み込み)
・失語症コミュニケーション訓練(発音・発語など)
・高次脳機能訓練(記憶の訓練)
・発達障害訓練(お子さんの体の動き、ことば、発音など)
などをしていました。
さらには、病院内で患者さんを診るだけでなく
・医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、言語聴覚士で構成された
栄養サポートチーム【NST】で回診
・栄養士への食事形態、カロリーの調整相談
・看護師、介護福祉士への食事介助指導
・保健センターに出向いて5歳児検診の対応
(隣の市には子どもが診れる病院がなかったので、うちの病院から行っていました)
など、他の医療スタッフと共に患者さんを支援したり
病院の外でも活躍できる場がありました。
ここでプチ情報☆
病院には
患者さんが多いときとそんなに多くない時期とがあるのは
ご存知ですか??
実は…
夏と冬は患者さんが多いんです。
何故でしょうか?
高齢者になると、体の中で蓄えておける水分量が減ってくるんです。
夏は、気温の変化や脱水で
体調不良になる患者さんが増えます。
そして、冬も
風呂場と外気の急激な気温差で倒れられる方や
動くときに足腰が痛かったりコタツから出たくないということから
トイレにいかなくなったり水分を控えることで
脳卒中になってしまうことも。
最近、暑くなってきましたし
水分をしっかり取って適度な運動と適切な食事で
健康を保てるようにしたいですね。
最後に、私が働いてきた中で
忘れられない患者さんとのエピソードを紹介します。
2歳の男の子を担当した時のことです。
そのお子さんは、じっとしていられなかったり
言葉がほとんど「あーあー」としか出ない発達障がいでした。
保護者の方も「何て言ってるか分からなくて」と
どう対応したらいいか困っているとのことでした。
初めて彼と会ったとき、とても警戒心が強くて
お母さんから離れようとしませんでした。
落ち着きがなく何分も座っていられなかったので、
積み木、貼り絵、わなげ、かけっこ、金魚へのえさやりなど
色んな遊びを交えながら
手や体の使い方、ことばを教えるようにしました。
次第に、一緒の部屋の中にお母さんがいると安心できるようになってきて
お母さんから離れて訓練ができるようになってきました。
私がこの時に心がけたのは、
この子が興味のあることを訓練材料にしよう
ということです。
彼はほうきとじょうろが好きだったので、
「外に出て掃除をしよう」
「湧水を汲んで、お花に水をあげよう」
など、「ここに来たら楽しいことが待っている」と思ってもらえるように、
訓練に前向きに取り組んでもらえるように工夫しました。
あと、お母様にも
自宅でできる訓練の方法をお伝えし、彼とご家族に寄り添いながら訓練を重ねていきました。
そして半年ほどしたある日、
彼が初めて「アンパンマン」と言ったのです。
私の反応は、「え??」でした(笑)
「もう一回言って」と何度もお願いをし、
彼自身はよく分かっていないような様子で応えてくれました。
その病院にいた色んなスタッフが集まってきて、
みんなが「すごいね!」「できたね!」と拍手で褒めました。
その時のお母様は、今まで見たことない顔で喜んでおられました。
この時、彼は
「よく分からないけど、みんなが喜んでくれてる」という成功体験ができたのです。
言語聴覚士である私が大切にしているのは、
患者さんが家族と会話ができるように
美味しいご飯を食べられるように
もう一度仕事ができるように
そして、患者さんやその方の家族が笑顔になれるように
と思い続けることです。
患者さん一人ひとりとじっくり向き合って
一緒に回復に向かって進んでいける、
言語聴覚士はそんなやりがいのあるリハビリ職です。
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今回のお話が
言語聴覚士に興味を持ってくれた皆さんに
少しでも参考になっていれば嬉しいです。
そして、私の経験談はまだまだあります!(笑)
もし興味を持ってくださった方は、
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- 【所在地】 〒670-0927兵庫県姫路市駅前町27番2 tel.0120-616-187/079-226-8115 fax.079-226-8116
- 【交通】 JR姫路駅東口より歩行者専用デッキで徒歩4分
- 【学科】 ■作業療法士科〈昼間部3年制〉 ■言語聴覚士科〈昼間部3年制〉 ■臨床工学技士科〈昼間部3年制〉 ■救急救命士科〈昼間部3年制〉※2024年4月 誕生!